インド、ブッダガヤのブッダが悟りを開いたという菩提樹の木で出会ったチベットのラマ僧のおじぃさん。
なんて良い顔なんだ!!
と思う。
50歳過ぎたら顔が名刺代わりと言うが、人はその人の生き様やその人の心が顔に現れてくる。
この老爺の顔は慈愛に満ちあふれていて更に強さも感じる。
是非近くに行きたいと思い、何も言わずに会釈だけして隣に座ってみた。
横に座ると、ただそこに居るだけで深い安心感に包み込まれる感じであった。
老爺と目を合わせると、私に自分の大切なマニ車を貸してくれ、マニ車の回し方を手ほどきをしてくださった。
この時、マニ車の意味を知らなかったが、
マニ車とは筒の中にはマントラが書かれた経典が入っており、マニ車を回すことで経典をよんだのと同じ功徳が積める仏具だそうだ。
そして更に、自分が拾った菩提樹の葉をくださった。
この老爺と出会う前の日である。
この町に夜到着し宿泊したいと思っていた宿が見つからずに、
疲労と空腹でフラフラと暗い道歩いていたところ偶然あった人に、
「この辺に○○という宿がありますか?」
と訪ねた。
その人は
「知らん。」
と。
もう疲れていたし、他の宿で良いや。
と思い、
「この近くに他に宿がありますか?」
と聞いたら、
その人は
「ここに泊れる。」
と言った。
怪しい人か疑う体力気力も無かったのでそのまま泊まる事に。
何やらご立派な門をくぐり、その人について行く。
灯りがあるところでその人の姿を初めて良くみたら、
その人は凛としたチベットのラマ僧だった。
ここは、チベットのお寺で私が行く1ヶ月前にもダライ・ラマがお越しになられたそうだ。
あぁ。
なんという、素晴らしいお導き!
このお寺に泊めてもらい、朝のお経を聞かせてもらったりしたが、
チベットのお坊さんは凛としていて、力強い佇まいである。
1人だけではなく、皆がこの佇まい。
本当にこの姿に驚いた。
この姿を言葉にするのは難しいが、心と身体がシッカリと結びついており、更にそこの空間・自然と調和している感じ。
気功の大切な三調である「調身、調息、調心」が見事に調和している佇まいである。
一気にチベット文化、チベット仏教に興味が湧いた。
そして翌日出会ったのがこの慈愛に満ち溢れた老爺である。
ここで私は、次の旅はチベット文化探求の旅にしよう。と決めた。
きっとこの方々は、心も身体も強く優しく生きていける素晴らしい知恵を沢山もっていると思ったのだ。
その次の旅もついに!!
明後日から始まる。
今回は、ダライ・ラマの住む町ダラムシャーラーと、チベットよりもチベット文化が残っている町レーを中心とした町。
新しい旅の始まりが楽しみだ。
☆クララ☆
(宿泊したチベットの寺院の一部)